いつも隣に君がいた
片思い同盟







「ハル」







そう呼ぶ声に目を開けると、たくさんの光が私の目に射し込んでくる。









まぶしい......









「ハル、大きくなったね」









『誰?』って聞きたいのに声が出ない。









「ここでよく遊んだよね」









ここ?








目を凝らしてみると、光の向こうに微かにヒマワリ畑が見える。








一面に広がるヒマワリはキレイだった。









だけど、こんな所に来たことはない。









誰?どこにいるの?









私は声が出せない分、精一杯にヒマワリ畑を走る。









けれど、いくら走っても声の主は見つけられない。









何なの、これ.....









「ハル、ごめんね」








最後まで姿は見えなかった。








だけど、その声が涙で濡れていたのは分かった。










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