いつも隣に君がいた
サッカーだけはどうやっても並にすらならなかった。
見てる時は簡単そうに見えるのに、やってみるとなると走りながらボールを蹴ることの難しさを痛感する。
できれば、ボールが来ない端の方でずっと見ていたい......
って思ってたのに、初めの段階で先生に目をつけられた私は、みんなの前で練習する内容のお手本を見せる役に抜擢された。
「はい、じゃあ、あそこのコーンをドリブルしながら回って来て」
先生は20メートルくらい先にある赤いコーンを指差しながら言う。