クラスゲーム
「あ?誰だ…。」


「1組で愛理のいとこの小田切良太だよ。よろしくね。」


「いとこ……か。あ、そういえば、おじさんと愛理に渡さなきゃいけない物があるんです。これ…」


そう言ってカバンから取り出したのは昨日言ってた遺書だった。


「なんで木原君がそんな大切な物を持ってるんだ?」


賢斗への質問攻めにイラついたのか少し口調が荒くなって顔つきも怖くなるのがわかった。


あらんほどじゃないけど賢斗も短気だからね、私もなんだけど。


「あ?愛理のおばさんに頼まれたからだろ。お前には関係ねぇよ。」


「なんで僕に渡さなかったんだ…、木原君なんかに渡したらどうなるかわからないのに。」


何を根拠にそんなこと言ってるのだろう?


賢斗にライバル心を抱いてる気もする。


「賢斗のこと悪く言わないで!お母さんも賢斗が本当は信頼できるって思ったから渡したんでしょ!」



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