俺様同居人とヒミツの関係!?
 
「ふーん」という師匠は、肉じゃがに手をつけた。

あんまり味付けに自信がなかったのかな? 恐る恐る食べて、口に入れた瞬間、安心したように目を閉じた。


「師匠、大丈夫だよ」

「なにがだよ?」

「ちゃんと、ぜーんぶ、とっても美味しいから!」


箸を握ったり緩めたりして、カチャカチャ鳴らす。


「……当り前だっての。行儀悪いから音鳴らすな」


師匠は一瞬目を開いたけど、その後はいつも通り、美しい箸遣いでおかずを食べ進めていく。
 
< 140 / 560 >

この作品をシェア

pagetop