The Pacific War ~過去との遭遇~
第0章 始まりの日
2045年 4月20日

俺は吉田勇樹。今年の春で高校2年生になったごく平凡な人間だ。

ずば抜けて運動神経が良いわけでもなく、ずば抜けて頭が良いわけでもない。本当に平凡なのである。

一つだけ他人と違う点を挙げるとすれば、極度の軍事オタクであることだ。
親父が自衛官なので、それは自然なことなのかもしれない。俺は専門家にも劣らない知識を持っていると思っている。

そんな俺のことはどうだっていい。今日も1日が始まる。平凡な1日が。

高校に着いてから教室で読書をしていると、

「おはよ!吉田!」とテンションが高い声。

話しかけてきたのは、同じクラスの川上愛梨だった。

「おう」と返事を返す。

「どしたの?元気ないじゃん」と川上。

自分では元気いっぱいのつもりだったのだが。

「まあいろいろあってな」とごまかす。

「ふ~ん。まぁいいや!」

やれやれ。朝からテンションが高い奴だ。


しばらくして、始業のベルが鳴る。
今日も平凡な1日を過ごす事にしよう。
















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