ゴミ少女【短編ホラー】
ゴンドラにゴミ袋を押し込み、しっかりとドアを閉めた。



思い切り強く力を込め、ゴンドラを押す…


観覧車はゆっくりと回っていき、

ゴミ袋を乗せたゴンドラが真上に来たところで止めた。



下に来ているゴンドラに、重りになるよう、まわりにある物を乗せ始めた。

サビついたパイプ椅子、ゴーカートの古タイヤ、空き缶入れのゴミ箱…

ひとしきり積むとドアを閉めた。



今度は、園内に落ちていたビニールシート、脱ぎ捨てられたジャンパー・Tシャツなどのボロ布を結んでつなぎ合わせ、

ロープのようにして、両端をゴンドラと鉄柱を縛りつけ、回転できないようにした。



これでいい…



あのゴミ袋の死体は、

観覧車の1番高いゴンドラの中で、

腐敗し、やがて本当のゴミと化すだろう…




荒い呼吸を吐きながらも、

俺は安堵し、額の汗をぬぐうと、

その場を後にした…






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