可愛くなんて、なれない！

伊織くんと電車に乗り。


気がつけば私の家に帰ってきて。


「おかえり姉ちゃん……って伊織さん?」
慎ちゃんがびっくりした声をだす。


「ちょ姉ちゃん顔真っ赤だし……伊織さん何したの?」
慎ちゃんが訝しげな声を出すと。


「お邪魔します。」
と靴を脱いで伊織くんが上がる。


「ちょ伊織さん……」
慎ちゃんが慌てると。


「今からマーヤと2人で大事な話がある。話すだけだ。絶対に邪魔するなよ?」
かなりの威圧感で伊織くんが慎ちゃんに言うと、私の部屋に向かった。


「あらマーヤおかえりなさい。あら伊織くんも。」
台所から呑気にお母さんが顔を出した。


「美沙さん、お邪魔します。少しマーヤと大事な話してきますので。」
丁寧に伊織くんがお母さんに言うと。


「はぁい。夕ご飯は一緒に食べていってね。和真さんに話あるだろうし」
と笑って中に戻っていった。


「ほらマーヤ。怖い事はしないから。マーヤの部屋に行くよ?」
ニッコリと笑う伊織くんにドキッとしながら、階段をのぼっていった。