好きになってくれませんか?
試練
高校生活が始まり1ヶ月くらいたったころ。

私達1年生は、応援歌練習をしなければならない。
中学校でも応援歌練習はあったけれど、まだ優しかった。
高校のは怖いんだろうな…。
声を張り上げなきゃならないし、泣く子だって出てくるだろうな。
まあ絶対逃げられないだろうから、休みたくても休むわけにもいかない。
休んだら目をつけられるに違いないし。

「明後日から応援歌練習が始まるから、皆歌詞を覚えてくるようにー」

先生の軽やかな口調にちょっとイラッとした。
まあ先生がやるわけじゃないから他人事だよね。

誰か笑いながらバカなことを言った。
「俺覚えてこねーかなー」
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