幸せ探し
あなた×あなた。

司を愛しながら純平に甘え、司しか心にないのに純平と恋人ごっこをし、司も純平もどちらも裏切っているような罪悪感を常に持ちながらも、私はその生活をやめられなかった。
他人に軽蔑されても仕方がないが、私には司への愛が必要であり、純平からの言葉も同じように必要だった。
司への愛が私を突き動かすエンジンのようなものであり、私の帰る居場所だった。
だけど弱すぎる私は純平からの言葉によって少し緊張をほぐすことができ、少しの間子どもの頃の私に戻って休息を取ることができた。
私の愛が、司の心へ響かないように、純平の愛に、私が答えてあげることもできなかった。
ごめんなさい、と考える前に口を突いて出ていた。
それなのに、なにも変わってほしくなかった。
司の優しさは皆に平等のままでいい。
だから皆と同じように優しく私の名前を呼んで。
優しく私の頭を撫でて。
純平もそのままでいてほしい。
とんだわがままは承知だけど、今はまだ彼女作らないで夢を追っかけてて、私に甘いご褒美を与え続けてほしい。
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