姉妹ケンカ









私が泣きついて、元晴の望んでいることを言うので

元晴は、決心したみたいに目の前にあるナイフを手に取り、椿に近づいた














『………………ゴメン…っ、椿…!』








グサッ……













元晴が椿に向かって、ナイフを振り下ろしグサリと音がした
















「フッ………あはははっ!
椿、ざまあないわね!

あんたが愛した男に殺されるなんて……
本望でしょう?


ふふふっ!
あはははっ…!」


















椿が死んだ……っ!
これで私は、もう………

椿から解放される!

















「椿、一つだけ教えてあげる

椿が先に私の彼氏や友達を奪ったんだからね?
恨むなら、自分を恨みなよ?」




















中学のとき、椿に彼氏が出来た

私も同じ時期に彼氏がいた


でも、その彼氏は椿と同じクラスで
椿の性格に惚れ、私を捨てた


親しい友達も椿と話すと
すぐに椿、椿というようになり

私の友達ではなくなった



私は椿より顔がいいだけで
性格は悪い

顔の私より性格の椿の方にいくのは当然
だから、私は奪ってやった




椿が私の全てを奪ったから……
今度は私が椿の全てを奪ってやる…と……


でも、また椿は私の全てを奪った
如何あっても、椿を消さない限り

私に明るい未来はない




でも、そんな苦しみも今日で終わる……

さよなら、椿












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