シオン

夢を描いて




時は流れ、

高校三年生0学期。


先生たちは高校二年生三学期をそう呼ぶ。



進路調査の用紙が配られ、


まだ大学のことなんて何一つ考えていないことにため息をつく。



右斜め前の席に目を移すと


彼女はすでに進路を書き終えたようだった。



ーーーそういえば、麻友子はどこの大学に行くのかな...?


進路について話したことは一度もなかった。


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