シオン



「いい天気だね。桜がきれいだね」


そう言って私に微笑む彼。


彼と一緒にいると自然と笑顔になれる。



「本当だね」


そう言うと繋いでいる手がキュッてなった。



彼が照れた時のクセだ。



ーーー何に照れたの?

って心の中でちょっと笑って。



見上げた彼の顔が赤く染まっていた。


桜と同じ色をしていた。


もしかしたら私の顔も同じ色に染まっているのかもしれない。



このままずっとこうして隣にいたい。


そんな願いを込めて

彼の手をギュッと握り返した。


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