さよならの見つけ方 第2章 *絶対温度*
小さな弟を起こさないようにゆっくりとベッドを降りると、私は大きく伸びをする。
カーテンの隙間から零れる陽光が、今日の暖かさを教えてくれている。
長い冬が過ぎて、春がやってきた。
教会の周りに白いマグノリアが咲き乱れ、私は15才になった。
チャドが隣にいないのに、季節が移り変わっていくのが不思議。
朝が来て夜が来て、友達と笑ってご飯を食べ、少し勉強して眠る。
そんな繰り返しを、淡々とこなしてる。