幼なじみが父親宣言。
するとお母さんが、キョトンとした顔を私に向け、

「だから、智史くんが相手だってば」

と言った。

「……は?」

「冗談じゃねぇ」

モゴモゴと、やっぱりエビフライを食べながら、智史が言う。

「……は?」

「だから、冗談じゃなく俺は吉野さんと結婚すんだよ」

ジュースでエビフライを胃に押し込み、智史はそうハッキリと宣言した。

「……はぁぁぁぁっ!?」

家中に、私の絶叫がこだまする。

……いや、もしかしたらお隣さんまで聞こえていたかもしれない。

苦情とか、来なければ良いけど……。
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