幼なじみが父親宣言。
外へ出ると、心地良い風がフワッと吹いていた。

「天気いーね」

「おう……」

「混んでるかなぁ」

「おう……」

智史は、ボケッと「おう」しか言わない。

……あれ?そう言えば。

「智史、お母さんに届けるダンボール箱って?」

私は一番重要な事を思い出し、智史に尋ねた。

「……あぁっ!忘れた!!」

智史が慌てて走って、家に戻る。

「あ、智史!鍵っ!」

家の鍵を振って見せると、戻って来て、また家に走って行く。
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