現実主義者の美人

俺は一つの財閥と

一人の惚れた女を守れなかったんだ。

否、自ら捨てたんだ。

俺は見ての通りモテる。ルックスも頭も良いし家柄もいいしな。

それで、小さい頃家が近所の美利って言うおさなじみと結婚の約束をしたんだ。

理久、大きくなったら結婚しようね。うん。

でも、大きくなるにつれてそんなこと忘れていった。

小学校から告白の山

中学校から荒れ始めて女遊びに明け暮れ始めていたんだ。

中学3年の時親が婚約者と会わせると言い

勝手に決められた人に会ったんだ。

その人が綺麗で惚れたんだ。

一目惚れ

相手も同じ気持ちだったらしく、

全てが順調だった。

俺は女遊びも止め成績をトップまで上り詰め

良い高校へ進学し、

彼女との仲も良好で

高校卒業したら結婚が決まっていた。

でも、俺の誕生日に彼女が家に来るはずだったのが来なくて

さがすと、令嬢である彼女が行くわけがないであろう倉庫にいたんだ

急いで行くとそこには美利がいた。

カメラを持って

そのカメラの視線の先を見ると

彼女が男に容赦なくやられていた。

赤い血が飛び散り

白くドロドロした液がべたりとくっつき

最悪な吐きそうなほどのにおいがした。

彼女の体にもべたべたとした唾液と男が出したのであろう白い液がついていた。

俺が大事にしてきた初めても全てが壊されてしまった。

俺が思ったのは男への怒りではなく

美利と約束をしてしまった自分に苛ついて

彼女も受け入れられなくなった。

美利に「18歳おめでとう。これでやっと私と結婚できるね」

そう言われたから。

美利と男は捕まって彼女は解放された。

そのカメラは俺に渡った。

どうするも俺の自由だが俺が世間にバラした。

彼女はもろい精神を壊しどこかへ行った。

家族は財閥がつぶれ追い込まれたと聞いた。


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