私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

 ゴーンという鐘の音がして、時間が20時になっていたことに気づく。

 ふ~今日は5連勝したね。よしよし…。

「秋奈、お疲れ」

「秋奈、お疲れな」

「ノンタンと大貴もお疲れ!早く帰りなね~」

「おう!」

 志季として本格的に動き出してから2人ともちゃんと家に帰るようになった。

 2人に手を振って見送ると、駅の方向に向かう波に逆らって瞬と夏が来た。

「お疲れ」

「お疲れ!」

「はぁ…」

 まだまだ元気な夏に対して瞬は心底疲れた声を出す。

 そりゃ、部活が命の瞬はそっちで体力ほぼ使い果たすから…。
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