私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

「部長」

「なんだ?」

「後ろ」

「は?」

 部長が俺の背を叩くのをやめて振り返る。

 部長の横顔が青くなっていくが分かる。

 部長の背後にいた黒いオーラを全開にした人たちに、さっきまでうなだれてた奴らの表情まで青くなっていくのが分かった。

「熊崎くん、どういう事かなぁ?」

 熊崎さんとは、部長のことで、秋がくまさんと呼んでるのはあながち間違いではない。

 秋の場合は、部長の見かけがくまみたいだからという意味でくまさんとなっているけど。

 そんな外見くまの部長を慄かせるほど、剣道部女子の部長さんは殺気だっていた。

 その後ろにいる女子剣道部の奴らもだけど…。

「秋奈ちゃんが剣道部唯一の女の子って聞こえたんだけど?」

「え、いや…、それは、男子剣道部唯一のと…」

「先輩ッ私のこと男だと思っていたんですか!?」

 苦しい言い訳を吐く部長に追い打ちをかけるように悲惨な声を上げるマネージャー。

 ただ、剣道部は男女合同でのマネージャーだ。

 マネージャーの言葉に部長はどんどん追い詰められていく。
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