初恋シリーズ
それだけだって言うんなら
『姉ちゃんとは全然なんでもねぇって。』


久しぶりに聞いた澤田の声で目が覚めた。


いや夢の中はノーカウントだろうか。


周りをみると間抜けな顔で机にへばっている人だらけだった。


金曜日の7時限目でさらには世界史という過酷さに倒れる人が多いのは

仕方の無いことだろう。


寝る前に澤田のことを思い出したから夢に出てきたのだろうか。


澤田とはもう半年以上合っていない。


澤田は元同級生、元同じクラス、予想だが現サッカー部だ。


そして私の好きな人。


頬杖をついて明日の事を考えるとニヤけそうになるが、

澤田のお姉さんのことを考えては気持ちが重たくなる。


澤田のことは小学生4年生の時からずっと思い続けてきた。


あの日のことは今でもはっきりと思い出せる。


その日は天気がよく、クラスの人のほとんどが校庭に出ていた。


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