小さな手のひら
「…あの」
小さな声で、そう言った。
あたしは思わず目を剥く。
(っ…!かわ、可愛ゆっ…!!)
あたしは果たして真正の変態かと心で疑いながらも、今聞いた声を思い出す。
…少し低めの、…高いと言ってもいいくらいの、小動物みたいな声。
それはもうあたしにとって、ストライクゾーンをついてもいいくらい可愛い声だった。
「……何?」
第一声がこれだとは、我ながら冷たいかもしれない。
が、蒼眼少女(少年?)はひとつ瞬きをしてから、
「…これ、」
「………え?」