愛しすぎて。

気が付くと尚輝が覆っていた両手を握っていた。



「真っ赤なんだけど(笑)」



「もう見んなよ!お前はSかっ!!」



「尚輝。」



「何っ!」


「好きだよ。」


冗談なんかじゃなくちゃんと目を見て伝えたいと思い、尚輝の目を見つめて言った。




「え……。」


尚輝の顔が更に赤さを増し、目が泳ぎ挙げ句の果てに私に背を向ける。



やり過ぎたかな


でもね、ほとんど無意識だったんだよ。


そうさせたのは尚輝だからね




「あのさぁ!!」


私に背を向けたまま、大きな声で呼ぶ。



「は…はい」


もしかして怒っちゃったのかな…。





「あの………。」


でも続く言葉が聞こえてこない。



「どした」




「…キスしてもいい」




尚輝から出た言葉は予想外の発言で






私は固まってしまった。




< 28 / 87 >

この作品をシェア

pagetop