龍神×紅蓮


あたしはこの前、洋介と買いに行った水着に着替える。


あれから洋介はよくあたしに話し掛けてくれるようになった。


相変わらず他の女子達には冷たいけど。


髪はいつもの茶色のウィッグを高めの位置にお団子にする。


そして、水着の上にグレーのパーカーを羽織ってビーチサンダルを履いてみんなの待つ玄関に向かった。


なのに、


「あ、来た来た、みんなもう行っちゃったよ」


玄関には颯斗しか居なかった。


割りとすぐ来たのに。


待ちきれなかったのか。


「ごめん、颯斗も先に行ってて良かったのに」


颯斗と並んで海に向かう。


「お姫様を置いて行くわけにはいかないよ」


「みんな置いて行ってるよ?」


「それもそうだね」


そう言って2人で笑いながら、準備されてたパラソルに入る。

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