ある日、パパになりました。

二人のワンピに優羽は...…

「すみません。あれは当店に在庫が1着しか置いてなくて、試着はできないそうです。本当にすみません」
そう言って、深く頭を下げた。
「あ、いえいえ大丈夫です。頭を上げてください」
雪菜はいきなりのことにびっくりしつつ返す。咲は雪菜の後ろに隠れていた。
「では、どういたしましょう。別の代わりになるものを探してきますので･･････」
店員はそう言って辺りを見渡していた。その時、雪菜が咲に向かって、
「多分だと思うけど、咲ちゃんが欲しいワンピって、あの白いやつだよね？」
そう小さな声で聞いてきた。
「はい。そうなんです。でも、私、あんまりお金ないんです･･･」
優羽と別れた時に、いくらかお小遣いとして貰ったが、咲は直感で足りないと予想していた。雪菜も咲と似たようなこと考えていたようで、
「じゃあ、僕が買ってあげるよ」
「えっ、で、でも、」
「いいのいいの、咲ちゃんと出会った記念にってことでどう？」
「はい、わかりました。雪菜さん、ありがとうございます」
咲の返事を聞いて、雪菜が店員にワンピの値段を聞き、買うことを伝え、レジへと向かった。支払いを済ませ、店員がワンピを取りに行くと、咲が、
「雪菜さん、ありがとうございます」
と、ぺこりと頭を下げた。
「いいのいいの、ワンピ仲間が増えることになるし、お揃いとかしてみたかったんだよねー」
そう軽く言った。そして、着ていた服を買ったワンピースに変えて優羽と合流したところに戻ってくる。