よく分かる桃太郎の攻略法

仲間③常識人募集

心配そうなターセル町長と、餞別だと布にくるまった弁当らしき物を渡しに来てくれたコトラン。

勇者の旅立ちを見送るにしては、少なすぎだけど。

盛大にされても困るから、まぁ良いと思おう。

段々小さくなる二人の姿に手を降って…私達の冒険が始まる。





ガサガサ

町を出て暫くすると、そんな音しか聞こえなくなる。

初めてここへ来た時のジャングル再び。

やっぱり足場が悪い。



「モモセ、ペース落ちてるぞ!」

「だって歩きにくいんだもーん」

「そんなんじゃセグセロンドに着くまでに日が暮れるぞ」



そんな事言われても、無理。

こんなジャングル歩きは慣れてないんだから。

町を出るのが初めてだと言ったエンジュは、さすが獣の血が流れていると言うべきか。

この足場の悪い道をスイスイ進んでいく。



「大丈夫か?」

「今のとこは。ダメになったらお願いね」

「………………」



分かったとの声はなくても、その目がそう言ってくれている。

何となくだけどカイリの扱いが分かってきたように思う。
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