クジ引き
意識のない人間はとても重たい。


次にあたしはシャワーカーテンで浴槽の入り口に壁をした。


そして浴槽内にいるケンイチを見つめる。


背丈も年齢も朝日と同じくらいだ。


あたしはゴクリと唾を飲み込んでノコギリを手にとった。


ケンイチの腕を持ち上げ、肩にノコギリの刃を押し当て思いっきり引いた。


ガリッと音がして細かな肉片が飛び散る。


それでもあたしは手を止めなかった。


ゴリゴリと嫌な音を立てながらケンイチの腕は切断された。


大量の血があふれ出し浴槽が真っ赤に染まって行く。


あたしは切断した腕を袋に詰めた。


少しサイズが大きいから手だけはみ出している。


後でもっと細かく切断する必要がありそうだ。


あたしは休むことなく、逆側の腕に取り掛かった。


生ぬるい血が自分の足に絡み付く。


肉を裂いている時はまだいいけれど、ノコギリが骨まで到達するとそこからが大変だった。


まるで木の枝を切断していくように、丁寧に慎重に作業を進める。


2本目の腕を切断し終えた時、あたしは喉がカラカラに乾いていた。


蛇口を捻り、口を近づけてそのまま飲む。
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