マーガレット

♪〜♪〜♪

数分後に着信音が鳴った


ディスプレイには"拓海"と表示されている


その文字を見て安心し、通話ボタンを押した



「もしもし!今どこにいる……の……」


だけど予想もしてなかった人が電話の相手で、再び不安の渦に苛まれる


どういうこと……?


私に返答の余地を与えず、重要なことだけを淡々と告げる


衝撃的すぎるその内容に頭の中はパニックだ



「はい……はい。わ、わかりました……すぐ行きます」


震える手をなんとか動かして電話を切ると、体中は熱がなくなったかのように冷たかった


寒いからじゃない

恐怖からだ……




その後、私はタクシーを拾うためロータリーへと向かい、


たまたま目の前に止まっていたタクシーに乗り込んだ



「ーーー……」


自分でもなんて言ってるのかわからないくらい小さな声で行き先を言った


だけどこの辺りで有名なそこは運転手には理解出来たらしく、エンジンをかけて走り出した



その間車窓から見える景色を眺めながら、さっきの話を思い出していた




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