貴方が好きです。


少し照れながら、ありがとうございます、と部長に告げると

部長はニヤリと笑って、






「後、七瀬の事も頼むな。」

「え?」






言葉の意味が分からなく、

俺は部長の顔を見つめた。

…もしかして、部長…






「知ってたん…ですか。」

「ん、七瀬の気持ちはな。」

「そう…なんですか…」

「まぁ卒業してからも七瀬の事頼むわ。」





じゃぁ、俺は教室戻るから、と続けて行ってしまった。

頼む…て言われても、

今後基本的に会う事は無いだろうし…

俺は何を頼まれたんだ…

そんな事を思っているうちに、

部長に続いて他の3年の先輩も教室に戻ると言って

皆、笑顔で部室を出て行った。





ーーーーーこうして3年の先輩方は卒業していった、1年最後の月。



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