サマースキャンダル×× 〜Episode,00〜【短】
Epilogue







微睡みの中にいる遥さんを、そっと抱き締める。



誰かと肌を重ねることが泣きたくなるほど幸せだと気づいたばかりの俺は、彼女がいなければずっとこんな気持ちを知ることはなかったかもしれない。



「好きだよ」



散々俺に鳴された遥さんにはきっとこの声は届いていないけれど、今はそれでいい。



だって……。



「逃がさないから、絶対に」



この先なにがあっても、ようやく手に入れた大切なひとを手放すつもりなんてないから。



だからこそ、抱き締めたこの腕から愛おしいひとが離れていかないようにと願いを込めて、小さな寝息を立てる唇にそっとキスをした──。







サマースキャンダル×× 〜Episode,00〜
END.



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