運命を。
朱音は私が小さい頃からの幼なじみ。

お母さん同士が友達なんだって。

「きのー大変だったねっ。杉内くん?だっけ…?あの後どーなっ……」

「はよー、お2人さんっ」

朱音の言葉が最後まで終わる前に、横から眠たそうな声が。

(つか、朱音も「杉内」じゃなくて「杉山」だし…)

『あ、七葉』

「七葉。おはよっ」

その正体は、七葉でした。

「きのー大変だったぁ?」

どこかで聞いたことのある台詞。

「それさっき私言ったしぃ」

朱音はブゥって口をして七葉をこずいた。

「ほら…っ。またあの3人っ」

「わぁ…。最悪な3人じゃんっ」

「気持ち悪い…」

3人でいるその横を通る軍団の陰口。

もう慣れた。

「何だよ…。あいつらぁ!」

私と朱音は慣れたが、七葉は嫌なのか。

『もー七葉、いーじゃん!私らが腐ってるのも事実だし』

七葉は横目で奴らをニラみ続ける。

そして、

「何で花南はそんな無頓着なの?ムカつかん?!」

と、目線を私に変えた。

「別に、言ってることに間違いはないじゃん」

確かに、私は無頓着かもしれない。

「もー。そーだけどぉ…」


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