Way to happiness
*7*
20年目の記念日から数日が過ぎ、

神野の出向も終わった

最後の日も神野が送別会を遠慮したので、呆気なかった

神野狙いだったはずの京香は、神野の好みが紗都だと知り、呑み友達になった


平和な週末…
明日から一週間、京都と大阪へ行く

李都小都も実家へ行く

各々準備していると

「紗都…コーヒー入れたからおいで」

振り向くと、壱弥がドアに寄りかかって立っていた

「ありがとう」

二人でリビングへ

テーブルには2つのコーヒーと薄い箱

「これは?」

ソファーに座ると、薄い箱を指差す

「開けてみて」

箱を開ける


あの時の!


中にはアルバムが入っていた

表紙には、見つめ合う壱弥と紗都がシルエットで写ってる

ページをめくる

カメラ目線の写真より自然な二人の写真が続いていた

暗い顔をした紗都を優しく見つめる壱弥や

真っ赤な顔の紗都…

壱弥のタイを直しながら微笑み合う二人…

素敵な写真ばかりだった

最後のページには


それは綺麗な夕日をバックにキスする二人の写真



「これ!!あの時の!いつ?え~恥ずかしい!!」

「いいんじゃない?この写真、凄く綺麗じゃん」

こめかみにキスしながら微笑む壱弥に
ドキドキする…

「あ~!パパ達何してるの~?」

ニヤニヤしながらソファーに飛び込んできた小都

続いて李都もソファーに座る

「狭い!」
「何見てたの?あ!ママ綺麗!」
「ちょっと狭い~!」
「お前達、準備どうした?」
「休憩♪」

あ~!もう!
今日も最高に騒がしい我が家!


最高に幸せだ!

今も…これからも…
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