君のキスはミルク味【短】
「かなちゃんって本当に佐藤くんラブだよね~!
佐藤くんもたまには愛情表現してあげればいいのに。」
「そうだぞ。
中宮さんかわいそうじゃん。」
あたしは聞こえてきたその声に頷いた。
「だいたい、隼人が中宮さんと付き合ってること自体が謎だよな。」
「だよね。
釣り合ってないって。」
「……うるせぇよ…」
あたしは、自分の机の前で固まった。
ベランダからは、まだ楽しそうな声がしていた。