君のキスはミルク味【短】
学校帰りによく寄るから、いつものくせで来てしまったんだと思う。
「いらっしゃいませ~」と言った定員が、泣いているあたしを見てギョッとしていた。
店内に入ると、真っ先にガムコーナーが目に入った。
隼人が愛用していると言っていた“BLACKBLACK”もあった。
あたしはそれを手にとり、レジに持って行った。
店員さんが、さっきよりもさらに怪訝そうな顔をしていた。
泣きながらBLACKBLACKを買うのを不審に思ったらしい。