Live as if you will die tomorrow





例えばあの頃。


俺がもっと早くに、大人の事情とかいう奴に気付いていれば。


もっと、早くに、疑うということを知っていれば。


もしかしたら、もう少しマシな人間になっていたのかもしれない。


もっと、早くに、世間に幻滅していれば。



人間という邪な生き物の抱く、自分勝手な考えに気付いていれば。


静の出したヒントから、答えを導き出すことなんて、容易かったのかもしれない。



今に後悔なんてしていない。

俺が後悔するということがあるとすればそれは。


信じているつもりがなかったにも関わらず、崩れることはないと思っていた自分の浅はかさ。


無償に与えられるものはなくても。

Give and take

で成り立っていた俺の日常。


それが成立しないこともあるって。


13の自分は知らなかった。


だからと言って、あの頃の自分に言ってやりたい言葉はない。


何故って。


あの時の愚かな自分が居たから、今の俺が在るわけだから。


だからやっぱり俺は後悔なんて、ひとつもしていないよ。
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