Live as if you will die tomorrow


要らない。


要らないそんな弱さも、甘さも。


カケラも必要ない。



壊れてしまえ。


全部。

全部。

一粒も残らず。


潰してしまえ。






気づけば空の雲は多く。



隙間から溢れる光は、素直に綺麗だ。


これを人は天使の梯子と呼ぶらしい。



こんなに綺麗な世界を、俺は知らなくて良い。



もしも頭の中の記憶が消せるのだとしたら、真っ先に消してしまおう。





現実は、いつだって、真っ黒だから。





傷がつくなんて思わないように。

傷だらけでも気付かないように。


早く。


塗り潰さないと。



そうじゃないと、直ぐにヤワな心が、勝手に動く。


ココロはいつだって、主人に簡単に嘘を吐く。


裏切る。



だから、轡(くつわ)をかけてやる。





暴れても、血だらけになっても。




手綱を操るのは、俺だ。


< 226 / 314 >

この作品をシェア

pagetop