沈黙の境界線






その沈黙が悲しいほど心に突き刺さるから


だからこそ


自分の中に芽生え始めている想いを決して口にはできない。



彼が


私を友人として必要としているから。


だから


関係を壊してしまう言葉など絶対に口にしてはいけないのかもしれない。




その想いを口にした瞬間


私は恭吾よりも自分を選んだことになってしまうだろう。




裏切らないと誓った。


離れないと誓った。



見捨てないと



約束した。


それが私が彼を名前で呼べる条件なんだから・・・





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