不良探偵
そんな事が数日続き。

「おい」

耕介は遂に堪忍袋の緒が切れた。

コソコソ話をしている隣人達に歩み寄り、直接話を聞く。

「何陰口叩いてやがんだ。俺や雛罌粟が、お前らに何かやったかよ?」

聞いた所で、近隣住人は目を逸らし、そそくさと立ち去っていこうとする。

無論、その程度で引き下がる耕介ではない。

「待てよ」

隣人の腕を摑み、執拗に食い下がる。

その態度に憤ったのか。

「平川町から出て行け!いなくなれ!」

隣人は突然、耕介に向かって怒鳴った。

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