キャンディ
神谷は座った姿勢のまま壁に寄りかかり、目を閉じていた





寝て…るのか?




全く、俺にわざわざ足を運ばせておいてのんきな奴だな





千輝

「おい。起きろ。」





気持ちよさそうに眠っていた神谷は俺の呼びかけにうっすらと目を開く





千輝

「今は寝る時間じゃねーんだよ。

さっさと教室戻るぞ。」







「………。

……を……み…たの。」





千輝

「は?」







「…夢を見てたの。」





千輝

「はぁ…。

だから何だよ。」







「空飛んでた

鳥みたいに。

気持ちよかったな~。」





そう、こいつの苦手な所はこういうところだ




とことんマイペース




何を考えているか分からない




いや、それともただの馬鹿なのか?




どちらにしてもこいつのペースに飲まれたら負けだ






千輝

「おい、二度寝しようとすんな。

行くぞ。」





とりあえず強硬手段で神谷を担ぎあげる




特に抵抗する様子もなく、まぁなんとか捕獲は成功したみたいだ…
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