青い春
「確かにさ、高校は一緒だけど、中学はここで終わりだ。だから、一緒に写真ぐらい……さ。」


最後になるほど小さくなっていく声とだんだん赤くなっていく頬に、告白じゃあるまいし、と思いながらも、一理あるなと、思った。


確かに、思い出を作るのは大事かもしれない。


これから、高校に入って同じクラスになれる確率は高くないし、琉二が彼女を作る可能性だってある。


そしたら、……もしかしたら、一緒にいれないかもしれない。


ずっと一緒にいれる保証なんてないのだから。


「うん、そうだね。」


気づくと、声が出ていた。


形に残る記録は大事だと思う。


あとから見て、この時を思い出す為に。


「笑うなバーカ!!じゃあ、この季節まだ桜は咲いてないから、桃の木の下で撮るか。」
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