子狐ハルの恩返し
ドキドキ返せ。


僕の




慌ててたあの時間返せよ!!



なんだこの人間。




初めて時雨に苛立ちを感じたときであった。







しばらくすると、時雨は読んでいた本を閉じ、



「帰るかあ、、、」



寂しげにそう呟いて時雨は山を去ろうとする。




つられて僕も時雨にひっそりとついて行った。




時雨に会ったあの日以来、僕は人間の世界に興味が湧いたのだ。





少しくらい外の世界とやらを見てみたい。




山の世界とかもう飽きたわ、うん。



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