君のいない世界なんて
「あんたが結城の背中押して事故に遭わせたって…本当?」
学校に着くなり、下駄箱で待ち構えていた女子達に言われた。
昨日私を楽しそうに殴っていた奴らだ。
「普段から結城にキツいとは思ってたけど、まさか事故に見せかけて殺そうとするとはね」
「怖い怖ーい」
楽しそうに笑う女子達。
いつもこうやって好きなだけ笑った後に、なぜか殴られる。
それがこいつらの楽しみだから仕方ないと思っていたけれど、今日はそんな気分にはなれなかった。