全てが終わりを告げる時

prologue

゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚


とある研究所で


長年研究を続けた努力が実を結び、


人工知能を持つ、何でもできるロボット、


〝エニス〟が開発された。



研究所の人間達は大いに喜び、


すぐにそれを世界に知らせた。



研究所には毎日のようにマスコミや記者、野次馬が押しかけ、


エニスの存在は瞬く間に世界中に知れ渡った。



───人間に誠実だったエニス。


しかしある日、事件が起きた。



研究所内で起動させられていたエニスが、


研究所から逃げ出したのだ。



……それだけではない。


エニスが逃げ出した後の研究所の入り口には、


警備の人間が二人、血を流しながら……息絶えていた。


そう、エニスは……



人を殺めたのだ。


今までの事が嘘による演技だったかのように、


人間に牙を剥いたのだ。



そして研究所の机に、


一枚の紙が置かれていた。


その紙には


《 来年までにこの世界を破滅させます

人類を滅亡させます

人間如きがどう足掻いても

無駄な抵抗というものです

誰にも私を止める事などできません

Anyth 》


そう、綴られていた。



研究所の人間達は人々の混乱を避けるために、


研究所の人間、及び関係者以外に、この情報を伝えることは無かった。


゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚
< 2 / 133 >

この作品をシェア

pagetop