クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
9、転がるリンゴ
次の週の月曜日、いつものように自席に座ってデスクワークをしていると、朝から実験室に籠っていた永遠がやって来て私の手を掴んだ。

「最後の動作確認やるから実験室に来て」

手を引かれて椅子から立たされた私は、わけがわからずキョトンとした目でじっと永遠の目を見る。

「え?動作確認って?」

声が震える。

心の中は動揺しまくりだ。

喧嘩してたはずなんだけど、永遠は至って普通の態度。

自分のペースに私を引きずり込む。

週が明けたら喧嘩したことなんてもう忘れてるのだろうか?

いや……私がウジウジしてるだけ。

これから一緒に仕事するんだもん。

永遠も……うちの部のみんなも気持ちよく働けるよう、笑顔でいなければ……。
< 146 / 309 >

この作品をシェア

pagetop