クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「いいか、少しでも動けば殺すぞ?」

男が私の髪から手を放すと、上着のポケットからナイフを取り出して私に見せる。

キラリとナイフが光って、それを見た私の身体はガクガクと震え出した。

男がナイフを私の頬に当てる。

冷たいナイフの感触にゾクッとした。

少しでも動いたら切れて血が出る。

でも、身体の震えを押さえることは出来ない。

嫌な汗が背中をスーッと流れた。

目の前に迫る恐怖にギュッと目を瞑る。

自分はなんて無力なんだろう。

私……死ぬかもしれない。

もう永遠には会えないかも……。

“永遠が好き”。

その想い……本当に墓場まで持って行くことになりそうだ。

最後に一目だけでも永遠の顔見たかったな。
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