クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
彼女は悪戯っぽく笑うと、永遠の首に両手を絡ませ彼にキスをした。

静かに重なる唇。

ガツンとハンマーで頭を叩かれたような強い衝撃が私を襲う。

ショックで身体が震えた。

だって、私は小さい頃からずっと永遠が好きだったから。

見るに堪えられなくて、私はその場から逃げ出した。

その後、彼らがどうなったかなんて知らない。

五歳の時から続いた私の片想いは、告白することもなく二十二歳の冬に呆気なく終わったのだ。





「……ここ本当に東京なの?」

正門を抜け数十メートル歩くと、そこは木がうっそうと生い茂る森だった。

要塞のような巨大な壁に覆われた広大な敷地の中は、都会の喧騒とは別世界。
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