クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「……気持ち悪い」

デスクに手をついて身体を支えるが、力が抜けて床に倒れ込む。

「杏!」

遠くで永遠が私を呼ぶ声が聞こえたが、きっと幻聴に違いない。

ここは会社だ。彼が私の下の名前を呼ぶわけないでしょう?

きっと私は疲れてるんだ。

永遠に何も求めてはいけない。

でも……自分の想いを殺すにはどうしたらいい?

どうしたら……。

黒い渦巻きのような闇に飲み込まれ、私はそのまま意識を手放した。
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