◆Woman blues◆
「や……やったぁ」

耳元で彼が呟くようにそう言った。

「やったぁ!」

顔を離して私の瞳を覗き込むと、太一は私に問いかけた。

「じゃあ……僕と付き合ってくれますか」

「太一が私でいいなら、付き合いたい」

「やったあ!」

その心から嬉しそうな太一の声を聞いて、私は泣きながら笑った。

「夢輝さん、ありがとう」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

太一が大きな手で私の涙を拭うと、斜めに頬を傾けた。

フワリと柔らかい太一の唇に、私はゆっくりと眼を閉じた。

この時の私は嬉しくて幸せで、太一のキスに夢中だった。
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