ただただ君が好きでした

秘密の交換

ー秘密の交換ー

6限目が終わり、私はあの場所へと向かう。

「オ~ハナ!」

ジャージ姿のマナ先輩が、体育座りをしている私の頭に手を乗せた。

「ジャージ珍しいですね」

「あ、このあとバスケ部と試合するんだよ。3年バカチームと」

照れ臭そうにそう言ったマナ先輩を見て、先輩の心の中を思い出す。

みんなより年上だってこと。

気を使ってしまうんだってこと。

「頑張ってくださいね!」

「おう、体なまってるからな。たまには動かさないと」

マナ先輩はポケットから紙切れを出した。

定規で切ったようなノートの切れ端。


「ケータイ番号。めんどくさいから、電話でいい?」

「え、はい!電話の方が嬉しい、です」

「ん?そうなの?」

好きだと言っているようなものだ、私。

でも、電話の声とか超楽しみ!!


「オハナも教えろ」

私は、自分の番号を教えて、大事な紙をポケットに入れた。

宝物、だね。


< 67 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop