やっぱり俺のお気に入り
季節は冬休みを間近に感じる頃になっていた。



未来との付き合いも順調。



未来の気持ちも考えてまだキス以上はしていないけど、それでも俺はよかった。



焦って傷つけて未来を悲しませたりするくらいなら俺はいくらでも我慢できた。



ホント少し前の俺なら考えられない話だよな。



人間って・・・・イヤ、男ってこうも変われる生き物なんだなって、なんだか自分でも笑っちまう。



けど、そんな俺を自分でも結構気に入っている。



未来への嫌がらせも過去の話になり、いつの間にか俺のことを『龍斗』って呼んでくれる未来の声を聞く度、俺は俺なりの幸せを感じていた。



「うわぁっ、寒みぃ~」



朝、寒さで目が覚めた俺。



ふと見た携帯の着信を知らせるランプが点灯しているのに気付いた。



・・・・・ん??未来か?



寝ていて携帯が鳴ったことに気付かなかったんだな。



俺はそう思いながら携帯を開いた。


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