やっぱり俺のお気に入り
ベットに寝転びながら、ふと視線が鞄にいった。



手紙・・・・・。



この手紙。



持ってても意味ねぇし・・・・・。



いらねぇな。



捨てるか・・・・・。



そう思って鞄に手を伸ばした。



鞄の底から丸まって、シワだらけになった封筒。



こんな手紙ならしょっちゅうもらってる。



いつも読まずに捨てて、持ち帰ったことすらなかった。



罪悪感なんて感じたこともない。



手紙なんて書いてくる女なんて、基本的にウザイだろ?



なのに、今はこうして自分の部屋でもらった手紙を眺めてるなんてな。



やっぱ・・・特別意味はねぇけど・・・・・。



くれた女に会っちゃたから捨てづらいよなぁ。



俺はなんとなく手に持った封筒を開けてみた。


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