◇ヌードで魅せて◇
2.

届かない手



文化祭まであと3日。

クラス準備は今日でほぼ終わりそうなのを確認して。

クラスの子たちに無理を言って午後からはずっと美術室に篭りっぱなしだった。


こんなにも描くことに没頭したのは、去年の夏休みのコンクール前以来かもしれない。

描くことは好きでも、ここまで集中して絵と向き合ってるなんてそうそうなかった。

かれこれ3時間、我ながらすごい集中力だと思う。


だいぶカタチになった自分の作品を見て、やればできるじゃん、なんて自画自賛。

どうにか文化祭までに間に合いそうで、ホッと胸を撫で下ろす。


「ちょっと休憩……」


立ち上がって、ウーンと両手を上げて身体を伸ばした。

ずっと同じような姿勢でいたため、肩や腰がバキバキだった。

肩を軽く回したり上体を軽く反らしたりと、身体を簿具していった。


「明日には仕上がるかな」


本当だったら制作に何ヶ月、最低でも1ヶ月はかけて仕上げている他の部員のたちのことを考えると。

ここに来て描き直し、たった3日で仕上げようとしてる自分はなんて無謀なんだろうと思うけど。

目の前のあと少しで完成する作品を見て、思わずフフフッと笑ってしまう。


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